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熱中症は、こうして起こる。
私たちの体は、熱を逃がしながら体温を調整しています。しかし、外部環境や体調によって、そのバランスが崩れると、熱中症が発生します。熱中症とは、高温多湿な環境下で、発汗による体温調節等が うまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態をさします。特に湿度が高くなるとリスクがが増加します。
- ①人間の体温調節の仕組み
- 人の体は約36~37℃に保つための仕組みが備わっている。体温が上昇すると汗をかいたり、皮膚の血管を拡張することで熱を逃がす。
- ②体温上昇がもたらす体の影響と危険な連鎖
- 気温や運動などによる体温上昇→大量の発汗→塩分・水分の不足(脱水症状)→汗がかけなくなり体温調節機能が低下→脳や臓器への血流の不足→臓器へのダメージ。

熱中症の症状は、3段階に分けられる。
最初は軽いめまいや脱水から始まりますが、放置すると意識障害や多臓器不全を引き起こす危険も。
症状レベル | おもな症状 | 具体的な状態 |
軽症(I度) | めまい・立ちくらみ・大量の発汗 | 体がだるく、意識ははっきりしているが、休憩が必要 |
中等症(II度) | 頭痛・吐き気・倦怠感・意識がぼんやりする | 水分補給だけでは回復せず、医療機関の診察が必要 |
重症(III度) | 意識障害・けいれん・高体温(40℃以上) | 命に関わる状態。すぐに救急車を呼ぶ必要がある |

どんな環境で、熱中症が起こりやすいのか?
気温が高いだけでなく、湿度や作業環境が影響します。あなたの職場・生活環境は大丈夫ですか?
- ①高温・多湿の環境
- ・気温が30℃を超えるとリスクが急上昇。
- ・湿度が高い(60%以上)と、汗が蒸発しにくく、体温が下がらない。
- ・無風の環境 では、熱がこもりやすくなる。
- ②熱を発生しやすい作業・環境
- ・屋外の建設現場、農作業(長時間の直射日光)
- ・工場、倉庫などの高温環境(機械の熱+換気不足)
- ・防護服や作業着を着用する作業(体熱がこもる)
- ・スポーツ、レジャー(長時間の運動)

熱をためないために、できること。
適切な服装や冷却アイテムの活用が、熱中症予防には欠かせません。
- ① 熱を逃がすための3つの方法
- ・水分補給:発汗を促し、体温調整をサポート
- ・適切な休憩:日陰や涼しい場所で体温をリセット
- ・冷却アイテムの活用:空調服🄬、冷却タオル、保冷剤 など

- ②一般的な服装と空調服Ⓡの違い
項目 | 通常の服装 | 空調服Ⓡ |
風通し | 限界有り、天候に左右されやすい | 風を流して効率的に冷却 |
体感温度 | 暑さを感じやすい | 体温と体感温度を下げる効果 |
快適さ | 汗で不快感が増す | 汗を気化させ快適な環境をつくる |
